HIKING

アメリカ縦断4,265kmの旅日記(56日目)

5時起床。
ちゃんとしたベットに寝たのはいつ振りだろうか、
あと2回も寝れるなんて幸せだ。
1700枚の写真をアップデートしたり、
雑誌を読んで朝食を待つ。
ロングトレイルを歩くための装備的なやつは、
今更ながら参考になる。
アップデート、
時間がかかり過ぎるから夜にやろう。
ハチドリが砂糖水を飲む光景を見ながら
パンケーキ、フルーツ、コーヒーとミルクを頂く。
贅沢過ぎる、この幸せなひと時を噛み締める。
毎日こんな食事なのかと聞くと、
普段はほとんどシリアルだけだそうだ。
本物のお金持ちは倹約家が多いのも納得。
浪費、消費、投資、自分に必要なものか
どうかのものさしがはっきりしている。
テッドもインドを旅した時は、
地元の人に混じって
食料の配給を受けていたというのだから面白い。
僕たちの朝飯を聞いて
「そりゃひどいな」という顔はなんとも楽しげだ。
自分の若かりし頃とマッチしているのが
面白いのかもしれない。
ただ彼らは自分に手に職がしっかりあるがゆえに
このような生活を送っているのだろう。
本当に尊敬できる素敵な夫婦だ。
洗濯物の乾燥が終わった。
ダウンがふかふかになって返ってきた、
もうたまらん。
9時に街に送ってもらい、軽くスーパーを徘徊。
11時から14時まで本間くんとマックに滞在。
りおさん、とにーさんに電話。
今はロンパインでゼロを取っているみたい、
1日20マイルでゆっくりやっていくみたいだ。
旅は何が起きるか分からないし、
また会えることを願おう。
外に出ると夏を感じるむわっとした空気がお出迎え。
シエラとは全く違う空気感だ。
本間くんがウォールマートの電気屋が充実していると言うので行ってみることに。
結局レンズキャップはなかったけど、
楽しい場所だ。
明日も物色しよう。
テッドに迎えに来てもらって帰宅途中、
「昼飯はなに食べた?」という問いに、
食ってないと答える。
こいつら笑、みたいな表情はもうご愛嬌だ。
この門からぼくらも貴族の仲間入りだぜ。
帰宅後、
すぐにパンケーキを本間くんが作ってくれた。
朝飯に食っただろとテッドも呆れ顔だ。
夕飯は中華料理のブュッフェだそう、最高。
そして本間くんに教わった
カメラレンズについたゴミをピッて取る方法でトライ。
真ん中に移っただけだが
F10くらいで撮れば目立たないので問題なさそう。
ブロアーがなくてもなんとかなることが判明。
16時半、みほこさんが帰ってきた。
プールでリフレッシュしている間、僕たちは読書。
しんさんの本を読んでいると、
今自分たちがしていることを具体的に表現してくれていて面白い。
まるで自分が本を書いたかのように代弁してくれている。
17時半、車に乗って中華料理屋さんへ。
完全に車酔いしている。
普段車に乗らなくなったせいなのか、
道がうねうねしているせいなのか、
車酔いしやすくなったような気がする。
ゴールドラッシュで栄えたという
ソノラの街並みを見ながら中華料理の店に到着。
野菜をがっつり取りながらも
やはり茶色い食べ物に目がいってしまう。
ブュッフェならばと気合いが入るが、
車酔いしてることもあり飲み物は水のみ。
唐揚げが好きだと言っていたら、
みほこさんが
「明日はケンタッキーを買って帰って、それにステーキにしようか、他になにか食べたいものある?」
とリクエストを求めてくれた。
うん、もう十分過ぎですとしか言いようがあるまい。
この数日で何キロ増量するのか楽しみだ。
中華もどれも美味しくて結局4皿分食べてしまった、
今日も完全に食い過ぎた。
相変わらず食い意地の張った僕らを見て、
テッドも苦笑。
帰ってきてから急に疲れがドッと出て、
リビングのソファーでぐったり。
ぐったりしながらiPadに写真のアップデートを試みる。
そしてそのまま1時間寝落ちしていた。
テッドはまるで熊みたいだと言っていたそうな。
本当に疲れ切っているようだ。
22時前に起きて
アップデートの続きをしながら
4人でテレビ鑑賞。
もし今自分らと同じ年代なら、
何をしたいかと聞くと、
「アラスカを旅したい」と答えてくれた。
アラスカの荒野は、
道もなく、
毎日がサバイバルのような生活、
PCTみたいな整備された山道はない。
生きている実感を沸かせる場所。
もし体力も気力もある若さがあれば、
アラスカを旅するという話を聞いて、
少し夢が膨らんだ。
PCTが終わったら、
観光旅行に切り替わる僕のプランは、
本当にそれで良いのかと考え直してしまう。
確かにやりたいことだけど、
自然との対話を楽しみたいなら、
翌年の夏はアラスカに費やしても間違いないのかもしれない。
いや、2年後、
一周が終わった後にアラスカだけ行く
という選択肢だって別に悪くない。
、、、とりあえず今はPCTだけに集中集中。
22時には部屋に戻りヨギーを読んだり地図を見たり。
1280マイル辺りにもトレイルエンジェルがいることが判明!
今更ながらヨギーを読むと目からウロコな話が満載だ!
写真のアップデートが思うようにいかない、
時間がかかり過ぎる。
今日はあっという間に時間が過ぎていった感じだけど、
疲れがドッときた。
明日は午前中くつろいで、
午後は実家に不要な荷物を送ったり
マックでwifi使ってアマゾンで注文してみよう。
アップデートが終わらないから、星を見に外へ。
北海道にいた時以来、星を目線の高さで見た。
リクライニングの付いたイスで空を見上げながら横になる。
涼しい夜風の中、月明かりもなく、満天の星空が広がる。
明日は星景でも狙ってみよう。
一瞬一瞬の出来事が、深い思い出になっている。
2日ゼロデイを取る予定だったけど、
やっぱり3日間お世話になろう。
今この時間を少しでも多く楽しみたい。